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2007年3月 3日 (土)

PALOPO現場の仕事開始(6)■ By 南果

◆1時間ばかり現場を歩き、それでも汗だくに成ったので、川の水で入れた砂糖
(Gula) 大目の熱いコーヒーが美味い、皆の鼻下にはコーヒー豆の挽き粉が
円を描いています。

◆お互い愛嬌のある顔を見て、笑い合う。

◆現場に立った現場主任は言う、明日から穴掘り (mem-buat Lubang) を
しますので、人夫 (Buruh Kasar) を手配して下さい。

◆マカッサルの大学から派遣された研修生5人と教授 (Guru Besar) は、興味
シンシン(Dengan Menarik Hati) 観ています。

◆工場予定地の周りに電柱を立てるのです。現場主任は作業服 (pakai-an kerja) 
を着て、自ら生丸太(gelondong-an Basa)を担ぎ(Pikul)歩きます、イチ、
ニイ、サン〈Satu, Dua, Tiga〉とか、セイノーとか主任が発する掛け声は其の
日の中に大はやり。

◆しかし、大学生達は冷えびえした顔で観ています。

◆かなりの時間が経ってから、一人の学生が私に聞きます、「アノ人は
エンジニアー(Insinyur)なのか?」そうだチーフ・エンジニアだと答えると、
そうかな? と言う顔で「エンジニアーは普通ネクタイをして、事務所の机で
図面を見て、人々に指示すもので、丸太を担ぐチーフ・エンジニアー等居ない」、
「おかしいな?」と懐疑的(men-curiga-i)。

◆仕方なく、主任に事の事情を話しました。彼は「良いですよ、こうしましょう、
これから彼等と構造計算のスピードを競い合いましょう、提案して(meng-usul-
kan) 下さい」。

◆彼らは提案を受け入れ嬉々とし(Dengan Senang) て紙と鉛筆を持ち集まり
ました。主任は紙も使わず、早速地面に数学 (Matematika) の問題を出しました。
学生も理解したようです。

◆用意ドン(Satu Dua Tiga)開始 (Mulai)、開始して1分も経たぬ内、主任の
計算は終わり(Selesai)ましたが、学生達は時間が掛かっています。

◆やっと出た答が同じ (Sama2) で、学生達は笑顔と成り主任と握手 (Jabat
Tangan)、次の日から彼らも丸太を担ぎ、セイノーの掛け声を出しています。

◆技術者の第2陣が着きました、現場では各班に別れ、夜まで作業が続きます。
我々は国家間の賠償契約に基いて来イして居るので、旅券 (Paspor) は公用
(Dinas) と成っています。

◆しかし、第1陣受け入れ後の移民局 (Kantor Imigrasi) に於ける手続は
面倒なものでした。社員の言う潤滑油 (pe-licin=Licinは滑るで、pelicin
すべすべした物) が必要なのでは?

◆結局、日本からの土産物である御婦人用の夏物生地 (kain) と、当時日本で
流行だった花柄サテン地に厚手の透明ビニールをカバーした物で縫製 (men-
jahit) したバッグを持って、移民局担当官宅へ。

◆担当官はH氏、彼は頬には縫い傷があり、しわがれ声で威圧するので、居留
手続に来る中国人達はかなり恐れ (Takut) ていた。

◆私はその後も、後々の事を考え足しげく彼の家へ通いました。

◆10年後程だったか、ジャカルタに居住しPeribumi (血統も国籍もイ国人) 
の友人と市内を歩いていた時、ばったり(Tiba2) H氏と会いました。H氏は
私の友人の親族(Famili)でした。

◆H氏のばつの悪そうな顔を思い出します。

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